保育士

 保育士さんはいつも楽しそうで良い仕事だなあと子供を連れて保育園に通う頃に思っていた。しかし、子供が保育士を目指し、実習が始まりその無茶無茶ぶりにあきれた。保育士の卵になった今、いよいよその勤務のむちゃくちゃぶりに同情を感じるとともに行政への怒りをも感じざるをえない。僕の知人親戚から聞く保育士の様子も同様なものだ。毎日寝るのは午前様。帰ってくると疲れているのか仮眠が本格的な睡眠に代わろうとする。早々に起こすとほとんど寝たような状態で夕食を採る。たくさんの手作りおもちゃを考え、徹夜でつくり、一体この状態で勤務できるのだろうかと思う日も何度となくある。びっしり描かれた実習計画表や報告書、乳児。幼児たちへの観察記録をうとうとしながら2時3時と机に向かう姿に代わってやれないもどかしさも感じる。

 乳児幼児の状態で母親たちの実態も見えてくる。きちんとした母親、子供たちの様子に気が付かない母親、子供より自分のことが先の母親いろいろな様だが、子供に親にしてもらうためには深い愛情しかない。以前にも増してモンスターが増えているだろうが頑張れと祈るほかない。しかし仕事の大変さも、子供たちのほんの少しの可愛らしい反応に癒やされている面もあるらしく嬉しそうに話をするときは救われるような気がする。保育士さんのブログを色々と覗くが、あまりその大変さは書かれていない。その職にあれば保護者の怖い目があり、その様なことは書けないということだろう。

 何はともあれ、我が子を通して保育の問題は行政がもっと収容能力だけで無く、勤務実態など調査し、しっかりと取り組むべき問題だと思う。それにしても、労働組合という組織の弱い(又は無い)職場の職員は、ものを言う機会も無く大変な思いをしている。全国の保育士さんがんばれとエールを送りたい。